あん馬のEスコア採点解説
長らく更新しなくて申し訳ございませんでした。
これからはもう少しがんばります(多分)。
さて、あん馬のEスコアですがそれなりのレベルになればそんなに難しくないです。初心者の演技はごちゃごちゃなっちゃう分たいへんですが。
あん馬の減点箇所は大雑把に言うと
姿勢欠点(膝、腰、ひじの曲がりなど)
片足技の技術不足(片足技:くるくる回らない技)
力を使ってしまう
停止、落下
大体こんなところだとおもいます。
理想のあん馬の演技とは止まることなく、つま先まできれいに流れるような演技です。
だから力を使ったり演技が止まってしまうと減点になってしまうわけです。
WHITLOCK Max (GBR) - 2017 Artistic Worlds, Montréal (CAN) - Qualifications Pommel Horse
きれいさ、「うまさ」だけで言ったらこの選手よりもうまい人はうますが、今の時代のあん馬No,1の選手です。
点数は
Dスコア:6.8
Eスコア:8.5
決定点:15.30
難度は言うことないくらい素晴らしいです。完成度ももちろん高いのですがところどころあんまりよくないところが目立ちます。そのあたりは中国のトップ選手のほうが上かなと個人的には思います。
減点箇所の解説です。
1技目 バックセア倒立【D難度】
若干の停滞:0.1
2技目 Eコンバイン(ループ、ループ、ロシアン360°)【E難度】
ロシアン転向での上下運動:0.1
3技目 Eフロップ(ループ、ループ、シュテクリB、ループ)【E難度】
減点無し
4技目 ブスナリ【F難度】
ブスナリが終わった後の旋回で力を使ってしまっている×2:0.2
5技目 シュピンデル【D難度】
腰曲がり:0.1
6技目 開脚マジャール移動【E難度】
減点無し
7技目 開脚シバド移動【E難度】
旋回の向きの減点3部分ずつ:0.3、0.3、0.1
8技目 ウゴニアン【E難度】
減点無し
9技目 ロシアン転向1080°【D難度】
上下運動×3:0.3
10技目 ループから倒立3/3移動、360°ひねり降り【E難度】
減点無し
完璧な旋回姿勢というわけではないですが一つ一つの技の完成度が非常に高くEスコアも高くなっています。
今回のポイントは移動系の減点とロシアン等の減点についてです。
まず、あん馬は5個の場所に分けることができます。
上の図はあん馬を上から見たものです。ルール上、ポメル二つと三つの部分に分かれています。
前移動などの技は①~③まですべて使う技ですが、そのすべての箇所でそれぞれ減点されます。今回の場合で言うと開脚シバドの時に旋回の角度が悪かったからそこが原点なのですが、①~③でそれぞれ角度が悪かったので3回減点を食らうわけです。
ロシアン等の技は同じ技を3回繰り返す技になりますが、これもそれぞれの技で減点されることになります。今回だと三周とも上下に動いていたので3回減点されたわけです。
長くなりましたが今回はこんなところで。